検索ボリュームを見ていると
「指定校推薦 ずるい」
「指定校推薦 うざい」
と検索している方が、少なくないことに気付きました。
高校生の頃を思い出して、懐かしくなりましたね。
僕も「うざい」と思ってました(笑)
その感覚は間違ってないです。
本記事では、「指定校推薦」について考察していきます。
指定校推薦は「ずるい」し、「うざい」
うん、気持ちはよく分かる。
その気持ちは、間違っていません。
なぜ「ずるい」と感じるのか。
皆さんが「ずるい」と感じるのは、早慶などの「難関私大」の場合でしょう。
Fラン大学への推薦枠は、何とも思わないはずです。
なぜ「ずるい」と感じるかと言えば、「頭が悪い・勉強できない人」が合格してしまうからでしょう。
高校側としては、合格実績を少しでも良く見せたいのです。
放っておいても難関大に合格する学生よりも、実力では絶対に合格しない学生を進学させるのです。
そうすれば指定校の枠の数だけ、合格人数が単純に増えますからね。
高校側としては、これほど楽な事はありません。「早稲田大学○○人」と書けます。簡単にかさ増しできるのです。
結果、
・模試でA判定の人が、運悪く不合格
・模試でE判定の人が、指定校推薦で、勉強せずに合格
ということが起こります。
うん、ずるいよね(笑) 説明するまでもなく。
「うざい」よね、分かるよ。
指定校推薦の結果は、かなり早めに出ます。
確か夏ごろには、結果が出るんじゃなかったでしょうか。(現役の皆さんの方が詳しいでしょう)
指定校推薦には面接がありますが、形だけのもので、99%受かると言われています。
みんなが必死に勉強している間、先に合格して、遊んでいるのです。
「うざい」よね。分かる。
成績が良くないくせに。頭わるいくせに。楽して難関私大に合格する。
理不尽です。
真面目に努力してきたのがバカらしくなりますよね。
僕の同級生の中には、「親がその学校の教師」で、推薦を取ったやつがいました。
親のコネが効いていることは明白です。
なぜ指定校推薦は、廃止されないのか?
定員を確保したい私立大学
指定校推薦は、「店員割れ」を確実に防ぐためにあるのです。
私立大学には、スベり止めにいくつも受験する方が多いです。
早慶であれば、東大受験生が”ついで”に、たくさん受けますよね。
そのため、事前に「何人やって来るか」を推定することが難しいのです。
「合格者のうち、ほとんどは第一志望にしていなかった。辞退してしまい、定員割れ。」もあり得なくはないのです。
完全に想像でしかありませんが、【ブランド力の維持】も考えられます。
数十年前までは、大学の数も少なく、早慶の倍率は何十倍もあったらしいです。
ところが現在では、大学の数が増えたうえに、少子高齢化です。少ない学生が、多くの大学に分散してしまいました。
現在では早慶の倍率は、せいぜい3倍程度まで落ちています。
有名私大は、もう大変です。
彼らは「ブランド力」で成り立っていますから。
そこで「指定校推薦」を使って一般入試の枠を減らします。
一般入試の枠を減らせば、単純に倍率を上げることができますよね。
「入るのが難しい大学」というイメージ/ブランドを保つことができるわけです。
とはいえ指定校推薦で、バカな学生を取ってしまったら、何か問題を起こさないとは限りません。
そのため指定校推薦では、「教師受けが良い、誠実な学生」が選ばれることになります。
いつから受験が「公平」だと勘違いしていたの?
「金の暴力」で難関私大へ
受験費を気にせずに、たくさん受ければ、「金の暴力」で簡単に合格することがでるのです。
皆さんご存知の通り、早慶のような難関校でも、私立大学は何度でも受験することができます。
国公立が前期・後期の2回であるうえに、難関の国公立大は後期を廃止している場合も多い。つまり、実質的には1発勝負です。
両者を比較すると、明らかに私大が優遇されていることが分かります。
学部学科を気にせず、何校も受ければ、どこかには合格するのです。
すこし計算してみましょう。
「1-全落ちの確率」を計算すれば、「少なくとも1つに、合格する確率」が求まります。
模試でD判定だとしても、10%は受かる確率があると仮定します。
10校受ければ、少なくとも1校に受かる確率は、「1 ー (0.90)^10」です。
計算すると、約65%の確率で、どこかには受かります。
20校受けるとすれば、約88%の確率です。
「MARCHがギリギリ合格」ってレベルでも、数を打てば当たります。少し勉強すれば、さらに合格率は上がりますね。
模試でD判定だとしても、金に物を言わせて受験しまくれば、早慶などの名門私大に受かってしまうのです。
皆さんにお尋ねしますが、これが本当に公平でしょうか?
20校も受ければ、相当なお金がかかります。
つまり「親の賃金格差」が、そのまま「学歴の格差」に繋がっています。
もちろん自分に合わない学部に入ってしまうと、後で後悔することになると思います。
ですが、大学なんて「就職予備校」になり下がっています。割り切るのもアリかもしれません。
学歴というブランド、すなわち大企業への切符は、金で手に入るのが現状です。
実際に僕の高校にも、この「数打ちゃ当たる」戦略を使っている人は、たくさんいたようです。
噂では、50校も受けた先輩もいたらしいです(さすがに多すぎる気もしますがw)
都会の私立・公立格差
僕は田舎の出身で、私立高校に通っていたので、実感としては知りません。
しかし都会では、公立・私立の「教育格差」が凄まじいそうです。
公立高校は、暴力が支配する世界なのだとか。(田舎出身なので、どこまで本当かは分かりません。)
学級崩壊も当たり前だと聞きます。
そのような環境では、勉強に集中できません。自習しようと思っても、周りはうるさく邪魔されるでしょう。
親もそのことを分かっているので、子供を私立に入れたがるのだとか。
こうして公立高校に入るのは、意識が低い人達が多くなります。
学級崩壊はさらに進みます。悪循環ですね。
親の賃金格差が、子どもの学力の格差に繋がっているのです。
この視点から見ても、受験が公平なはずがありません。歪みきっています。
※とはいえ、最近では「スタディサプリ
ネットで、分からないところを検索することもできます。
「インターネットのおかげで、格差は解消されてきた」ことは間違いないです。
指定校推薦はずるいけど、文句を言っても仕方なし
「医学部の男女差別」が明るみになりました。
女子の医学部受験生が、一律して点数を下げられていたのです。
裏には汚い大人の世界が、広がっています。
(妄想にすぎませんが、「指定校推薦1枠○○万円」のようなお金のやり取りがあってもおかしくない気がします。)
やはり、受験が公平であるはずがありません。
ただ、それに文句を言っても仕方がないのです。
世の中には、歪みがたくさんあります。しかも構造的に、是正不可能な歪みが。
・税金
・保険
・ローン
など、歪みの多い世界に、僕たちは生きています。
「指定校推薦」なんてのは、”歪みの一端”にすぎません。
細かいことを言えば、、
・結果を出していない奴が、ゴマをすって出世する
・イケメン/美人が出世する(美貌格差)
このような理不尽は、あたり前のことです。
「頭の悪い人が指定校推薦で、名前のある大学に進学する」のと同様に、
「仕事が出来ない奴が、出世する/金持ちになる」ことも日常茶飯事です。
そして「指定校推薦はずるい」と言うかもしれませんが、あなたを見て同じように「ずるい」と感じている人も、たくさんいるでしょう。
あなたが私立高校に通っているのであれば、公立高校の人に「ずるい」と思われているかもしれません。
あなただって、歪みを利用しているのです。
日本という豊かな国に生まれた時点で、ラッキーです。
話が飛躍したことは、認めます。
ただ、どうしても伝えたかったことです。
「指定校推薦がずるい」という感覚は間違ってはいません。
ただ、「ずるい」だけで終わらせて欲しくないのです。
「人間は平等ではない。まずはそのことに慣れよ。」ビル・ゲイツの言葉です。
そもそも、人間は不平等なものです。文句を言っても仕方がない。
たとえ「ずるく」ても、できることは限られています。
まずは目の前の事に集中しましょう。すなわち、勉強に集中するのです。
結局できることは、勉強しかありません。
理不尽を受け入れるしかないのです。
指定校推薦で入った方は、努力する事を知らずに、”楽に”大学に入っています。
いつかツケを払うことになるでしょう。そう考えて、怒りを抑えて、コツコツ勉強してください。
お互い、頑張って勉強しましょう。
賢く生きるために。
ー大学生の先輩より
受験は、「感情をコントロール」することも大切です。
「指定校推薦がずるい」という感覚は間違っていませんが、どうすることも出来ないのです・・
マイナスの感情に惑わされていはいけません。
↓の記事も、参考にしてください。
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