- 模試をコピーして、
- ノートに貼りつけて、
- 何度も解き直す
「模試の復習」として、↑を勧めている人もいます。
・・でもさ、めんどいよねw ダルいよねw
これが普通の人の、感覚ですよw
本記事では、キレイごとは言いません!
「面倒くさがり屋」のための、模試の「ゆる~~い復習法」を、教えます。
とはいえ、僕は東大「不」合格者ですので。
話半分に、聞いてください。
模試の復習は必要?:目的を考えよう
第三者からの客観的な評価:判定
ふだん勉強していると、比較する対象は、「同じ学校の友達」ばかりになりがち。
超進学校ならよいですが、そうでない場合、友達と比較しても自分の相対的な学力は分かりません。
成績の悪い友達と比べて、安心するのは、むしろ危険です。
そこで、模試が活躍します。
全国の受験生と比べて、自分がどの位置にいるのか。
今の時点での、志望校合格の可能性(判定)も分かります。
学校や塾で勉強しているだけでは得られない、ありがたい機会です。
また、第三者に採点してもらえるのが、ありがたい。
「学校の先生に採点してもらってるよ?」と、声が聞こえてきそうですが。
実はあまり、アテになりません。
とある研究によると、「生徒の印象や、授業態度」「前回のテストの成績」などで、採点が甘くなったり厳しくなったりするそう。
先生も、人間ですからね。仕方ないです。
一方、模試であれば、「あなたのことを全く知らない採点官」が、添削してくれます。
本当の意味で、客観的な点数を、つけてくれます。
本番に慣れる「練習」
学校の定期テストでは、「単元・分野ごと」のテストが多いでしょう。範囲が明確に、決まっているのです。
そのため、一夜漬けでも、何とかなりますw
一方、模試は「様々な単元の問題が、1つになったテスト」です。
より本番形式に近く、「一夜漬けではない」本当の実力がはかれます。
自分で勉強する際も、「単元ごと」に学習することが多い。
「本番に慣れる」意味でも、大切です。
とくに高校の「外部」で行われるテストは、貴重です。
「大学」が試験会場になっていることも。
入試本番は、「大学」で行われますからね。
会場の「雰囲気」をつかめるのは、大きなメリットです。
また、半日かけて行われるテストは、自分の「集中力」を試すこともできます。
集中力は、必ず切れます。
その中で、どれだけ実力を発揮できるかを、練習できるのです。
分からない所の確認
上記2つのメリットは、「模試の復習をすべきかどうか」に関わりません。
言い換えれば、↑2つのメリットを享受したいだけなら、「模試の復習は必要ない」とさえいえます。
模試の復習をすべきメリットは、3つ目の「分からない所の確認」です。
当たり前ですねw
解きっぱなしは、もったいないですから。
模試は、「問題集形式では、気づきにくい」自分の弱い所を、顕にします。
普段の勉強では、1単元ごとの勉強が多い。
すると、意外と「弱い」部分に気づかないんです。
「暗黙の了解」のようなモノが出来てしまって、「あまり考えずに」解いてしまうからです。
(上手く説明できませんが、この感覚は分かるかと)
「模試の復習がダルい」原因と対策
模試の復習が「面倒くさい」理由
先に答えを言うと、「疲れるから」です。
皆さん、問題集を解いたら必ず、解説をみて納得しますよね?
模試も、それと同じことをやればいい。
でもなぜか、「模試だとやらない」人が、多いんです。
その理由は、「量が多すぎて、疲れる」からです。
問題集なら、「1問解いて → 解説を見る → 解き直し」を、当たり前にやります。
でも模試になると、5教科の何十問もの問題を、まとめて復習することになるのです。
これが、ハードルが高すぎるんですね。
対策:ハードルを下げる
人間は、ハードルが高すぎると、やらない生き物です。
タスクを「細分化」するのも手ですが、ダラダラしがちに。
模試を受けてから時間が経つと、やる気もどんどん失われます。
その一方で、学校の先生たちは口をそろえて、「模試の復習はシッカリと!」と叫ぶ。
「生徒の気持ち、分かってないなぁ」と感じます。
無駄にハードルを上げて、やる気を削ぐだけです。
そこで、僕は「ゆる~~く復習する」ことを、オススメします。
誰でも・手軽にできる、必要最低限の、復習です。
まず「復習を始めること」が、第一歩ですからね。
模試の復習ノートは、作らないのがオススメ
ハードルが高すぎる「模試ノート」
よく言われる模試ノートは、作らないのがオススメです。
もちろん「模試・ガチ勢」ならいいんですが。
「面倒くさいなぁ」と感じる人は、止めておくのが無難です。
理由は、①「管理が難しい」こと。また、②「模試・専用ノートを作ることに意味は無い」ことです。
ズボらな人は、①が特に重要です。
- 最初の数ページだけ使って、後は真っ白
- ノートにまとめても、後で見返さない
「ドキッ」とした人は、模試ノートはやめておきましょう。
ノートを作ることが目的ではありません。復習することが、目的ですからね。
また②模試・専用ノートを作る意味は、ありません。
なぜ普段使っている「問題集用のノート」に書き加えては、ダメなんでしょう?
- 授業用ノート
- 塾用ノート
- 〇〇参考書ノート
- XX参考書ノート
たくさん使い分ける人は多いですが、ノートは数が増えるほど、管理が難しくなります。
何冊ものノートを使い分けられる人は、少ないでしょう。
では、どうする?
僕のオススメは、「模試の復習」を、すでに持っている「授業用ノート」や「問題集ノート」に、無理やりブチ込むこと。
「ノートが煩雑になるのでは?」という声が聞こえますが。
後で見返さなくなるより、マシです。
それにノートなんて煩雑でOK。
復習が目的です。キレイにまとめる事が、目的ではありません。
勉強できる人のノートは、汚いことが多いですよねw
イメージとしては、
- 分野別ではなく
- 時系列にまとめる
感じです。
授業中にとったノートの合間に、「模試の復習」がブチ込まれる形になります。
授業の復習をする時にも、チラチラ目に入ります。
「自然と」後から何度も、復習することになる。
管理コストもかからない。
また、「思わぬ気づき」も得やすくなります。
- ノートで、授業の復習をする
- たまたま「模試」の復習が目に入る
- ①と②がつながる
パターンが多い。
「模試は、模試ノート」「授業は、授業ノート」「問題集は、問題集ノート」
このように分割すると、それぞれの知識が、独立してしまう。
でも1つのノートにまとめると、体系のある知識に変わるのです。
管理コストもかからないため、一石二鳥ですね。
教科別!模試の【時短】復習方法
歴史・化学など、「知識系」の科目
「知識系」の科目とは、社会・無機化学・生物などの、知識問題です。
問題を解けなかった原因が、「知識の不足」にある場合と捉えてください。
この場合、僕は「ノートに書き込む必要すらない」と思います。
余裕があれば、もちろんノートにまとめてもOK。
でも僕みたいにズボらな人は、以下の方法がオススメ。
それは、教科書・参考書に、書き込む方法です。
- 足りなかった知識に、グルグルっと○をつける
- 日付を書き込む
- 〇〇模試と書く
たったこれだけ。
こうすれば、教科書を開くたびに、「覚えなきゃ!」って気持ちになる。
また「模試の復習ノートは、使わなくなる可能性がある」と言いましたが。
この方法なら、そんなリスクも、回避できます。
教科書やお気に入りの参考書であれば、(「模試の復習のため」でなくとも)何度も見返すからです。
数学など、「思考型」の科目
数学に限らず、物理・化学にも同様です。
要するに、「解けなかった原因が、考え方にある」場合に有効です。
ノートでも参考書でもいいので、以下の2つだけを考えてください。
- 解けなかった、根本的な原因は?
- どんな思考パターンがあれば、解けたか?
①も②もシンプルに一言でいえるといい。シンプルな方が、様々な問題に、応用が効きます。
応用問題は、「基礎の組み合わせ」です。
本番形式の「模試」で出てくる問題を、1つ1つ分解して、解けなかった本質的な原因を探るイメージです。
数学を例にとって、考えてみます。
①「対称性」の利用に気づかなかった
②「計算」でゴリ押す癖をなくす。「計算量が多すぎる」と感じたら、1歩立ち止まって考える癖をつける。
①「漸化式」を使う発想が無かった
②「繰り返し」に気づいたら、漸化式の利用を考える
①抽象的に考えすぎて、つかみどころが無かった
②単純化・数字を当てはめ具体化して考えてみる
①「はさみうちの原理」の利用が、思いつかなかった
②「極限」を真正面から求められない→「はさみうちの原理」から攻める
- 解けなかった、根本的な原因は?
- どんな思考パターンがあれば、解けたか?
この2つを考え、授業用ノートの端っこに書いておきましょう。
ノートの上の方にある空白に、書き留めておくだけでも、効果はあります。
問題のエッセンスだけを抜き出すため、復習の効率がいい。
「最小の時間で、最大の効果を得る」復習だと、思います。
「問題の本質は何か?」と考える時間も、学びになっています。
模試だけでなく、普段の勉強にも取り入れてください。
また模試には、「別解」がたくさん書かれていることが多いです。
この別解も、「目を通す」だけでもいいので、チェックしましょう。別解も、少し設定が違えば、本解になりえますからね。
たくさん別解にふれることで、使える道具が増えていきます。様々な思考パターンに触れることは、数学に有効ですよ。
英語の復習
まず、分からなかった単語は、ノートにまとめましょう。
箇条書きでOKです。ついでに、文法や熟語も、書き入れてください。
英単語ノートは、必ず作ることをオススメします。ノートを作らないと、頭に入りません。
ただし先述した通り、「模試・専用」ノートを作る必要はありません。
普段使いの単語ノートを、作ってください。
次に、英作文について。
解答を見て、使いやすい表現があれば、ストックしましょう。先ほどの「単語ノート」に書いてしまえば、OKです。
「そもそも英作文の勉強なんて、したことねぇ!」って人は、まず↓記事を読んでください。
英作文は、長文よりも差がつきます。勉強しないのは、もったいないです。
次に、長文です。
長文は1通り解説を読んだ後、10回ほど音読してください。
10回音読すれば、10回英文を読んだことになります。
800語の英文であれば、8000語読んだことに。
英語に慣れるのに、音読ほど効率がよいものはありません。
音読する際には、解説にあった「解答の根拠」を意識しましょう。問題の解き方のコツが、みにつきます。
古典も、英語と同じように復習してください。
似ている部分は、多いです。
音読も、とくに漢文に有効ですよ。
現代文の復習
皆さん、自分が普段使っている、【解き方の型】があるはずです。(教わった先生により、違うでしょう)
その【解き方の型】に従って、解答を読みかえてください。
自分が普段使っている【解き方の型】に当てはめれば、どう解けるのかを、自分なりに検証してください。
- 自分なりの解き方を、持っていない
- 今まで何となく、現代文を解いてきた
人は、おそらく現代文が苦手な人です。
そのままでは、いくら復習しても、「何となく」の粋を出ません。
身近に、優れた現代文講師がいないなら、スタディサプリの利用をオススメします。
とはいえ、現代文の復習は、ほどほどでOKです。
現代文は、模試の質が低いことも多い。
現代文の復習は、「ゆる~く」やればOKです。
予備校の講師がつくった問題が、大学教授がつくった問題に劣るのは、当然ですからね。
模試の解き直しは、本当に必要なのか?
模試の解き直しは、必要か?
ココまで読んでくれたなら、予想はつくでしょう。
答えは、「ムリにやらなくてOK」です。
余裕がある場合のみ、解き直してください。
「何度も解き直す」使い方は、模試の得意分野では、ありません。
「何度も解き直すこと」を目的とした場合、問題集の方が効率がいいです。
問題集は、大学の過去問から良問を集め、編集しています。
予備校講師がつくった1度限りの問題より、問題の質は高いのです。
キレイに製本されているから、持ち運び・管理もしやすいですし。
ただし、「〇〇大学模試は、解き直す」ことをオススメします。
同じ大学を志望する、ライバルの大半が受ける模試です。
ライバルの中には、「何度も解き直す」派も存在します。
似たような問題が出たときに、「差をつけられない」ために。
〇〇大模試は、解き直しても、コスパは高いと思いますよ。
友達と話し合うのもオススメ
模試が終わった後に、「あの問題はXXだった」と言い合ってるグループがありますよね?
模試が終わった後に、問題について楽しそうに話し合う人は、合格を勝ち取る印象です。
逆に、そんな集団を見て、「ガリ勉わろたw」と斜に構えている人はダメです。高確率で落ちます。
模試が終わったら、友達と「あーだ、こーだ」言い合ってください。
「勉強」と思わず、楽しくおしゃべりする感覚でOKです。
友達と話し合った内容って、かなり記憶に残ります。
またモチベーションは、周りの友人にかなり影響を受けます。(勉強に限らず)
勉強について話し合える友人を持つことは、「模試の復習」に限らず、大切なことですよ。
まとめ:模試の復習は、できる範囲で
- キレイにノートをまとめて
- 何冊もノートを使い分けて
- 繰り返し解き直す
たしかに、それが理想です。
でも、「キレイごと」でもあります。
現実には、時間も労力も、限られています。
限りある時間という資源を、どこに投下するか?が大切。
- 問題集の解き直し
- 過去問の研究
- 部活動(長い目で見れば、勉強と同じくらい大切かも)
やることは、「たくさん」あります。
やるべきことは、模試の復習だけでは、無いですよね。
学校の先生は、「模試の復習が大切だ!!」と口をそろえて言いますが。
あまり考えて発言していないようにも、見えます。
「問題集をキチンと復習する方が、大切じゃない?」というのも、自然な反応でしょう。
それも間違っていないと、思います。
冒頭でも言ったように、模試を受ける目的は、3つあると思います。
- 受験生の中の、自分の相対的な位置が分かる
- 本番形式への「慣れ」
- 自分の弱点を知る
皆さんも、この記事を参考にして、「何のために模試を受けるのか?」を自分なりに考察してください。
そして「目的に沿った」復習をしてください。
少し現実的になって、「できる範囲で」復習するのがオススメです。
完璧に復習しようと、ハードルを上げる。
そして結局やらないパターン。
これが1番ダメです。
せっかく半日かけて、問題を解いたんです。
「やりっぱなし」はもったいないよね^^
「模試は、何度も解き直すべき!」って出来杉君ばかり目につきますが。
「めんどくせぇ」って感じるのが、普通の人の感覚。
それでいいんです。
100点の復習を目指してやらないより、60点の復習でいいからやる。
本記事で、僕が伝えたかったことです。
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