【まとめ】物理を得意科目にしたい人にオススメする参考書&問題集ルート

参考書・勉強法

 

偏差値65以上の大学に通う僕が、自信を持ってオススメする問題集&参考書をご紹介します。

高校生のころ、物理は得意科目でした。

 

物理は”最初”が肝心な科目です。

基礎をしっかり身につけないまま進んでしまうと、後でグチャグチャになります。

「とりあえず先に進んでみる」式の勉強は、物理には通用しません。

少し難しくてもめげないでください。物理は最初が難しいのです。

逆にいうと一回理解してしまえば、後は楽な科目でもあります。

 

これから「初学者が手に取るべきテキスト」を、順番に解説していきます。

基礎の勉強を一通り終えている方は、目次から「圧倒的に差をつけるには?」へと飛んでください。

 

初学者におすすめの参考書『物理のエッセンス』


初学者におすすめできるのが、物理のエッセンスです。教科書を分かりやすくした感じです。

「力学・波」と「電磁気・熱・原子」の2冊に分かれています。すごく薄い本ですよ。(1冊にまとめて欲しいけど)

 

めちゃくちゃ分かりやすく書かれていて、これ以上に簡単な本はないでしょう。これくらいは頑張って。

分からないところがあったら、学校の先生や友達に聞いてみましょう。

定期テストにもオススメですし、独学での先取り学習にもオススメできます。僕は定期テスト対策として、主に高校1~2年生の頃にお世話になりました。

このテキストが基礎です。インプット用の本は、これだけでも良いかと。

僕は使用していませんが、このレベルの演習問題には、↑の良問の風あたりがちょうど良いかと思います。

エッセンスと同じ著者が書いています。

関連>> 薄いけど大丈夫?【物理のエッセンス】のレベルと使い方は?

 

物理【定番の】問題集:リードαと重要問題集

qimono/Canva

 

この2冊は学校で配られることも多いでしょう。回答はあっさりしていますが、良問が多いです。本屋さんでも売られていますよ。

レベル感としては、

リードαの基礎問題 ⇒ センターレベル

リードαの応用問題 ・ 重要問題集 ⇒ MARCHレベル

 

学校で配られた方は、テスト勉強としてこれをやりこむと良いと思います。学校の先生にも質問しやすいですし。僕は定期テスト対策として、両方やりました。

せっかくやるなら色々と浮気するより、まずは1冊仕上げましょう。

 

ただ解説があっさりしているのが残念。独学には適切でないかぁという印象。あえてリンクは貼らないでおきます。

独学用としては『良問の風』と、↓の『名問の森』がオススメです。

 

物理を得意にしたいなら:問題集『名問の森』


1番オススメできる問題集です。タイトル通り良問ぞろいで、よく厳選したなぁと思います。

解説が丁寧なのも良い。こちらも『物理のエッセンス』と同じ著者です。2冊に分かれています。

 

ただレベルはかなり高め。旧帝大レベルです。東大受験者でもこれより難しい問題集に手を出す人は、多くはないでしょうね。

問題数は少ないですが、1問解くのに時間がかかります。これを仕上げられる人は多くは無いと思います。

『物理のエッセンス』『良問の風』『名問の森』の著者が同じなので、解法が似ています。この順番で勉強していけば、余計な混乱を避けられます。王道ルートといえるでしょう。

名問の森(×名門の森)のレベルと使い方は?東大も狙える?問題数は? この記事を読めば、以下のことが分かります。 『名問の森』の難易度・対象者レベル 『名…

 

物理で、【圧倒的に差をつける】には?

Pixabay/Canva

 

高校物理の問題点。それは、天下りが多いこと。

「これはこういうものなんだ」と、初期段階で天下り的に公式が与えられます。

それを暗記して、後は演習。「なんとなく」解いている人が多い印象です。

 

「数式」ではなく、「イメージ」で理解をさせるのが、高校の教え方なのです。

ところが鋭い方はお気づきかと思いますが、物理と数学は切っても切れない関係にあります。物理の根本には数学があるのです。大学レベルになると、数式での理解が当たり前ですよ。

 

イメージによる教え方が、混乱の種です。「そもそもエネルギーって何やねん。」と聞かれて答えられる生徒は多くないでしょう。

「どうやらエネルギーとやらが保存するらしい」って原則を元に話が進んでるんですよね。ちなみにエネルギー保存も運動量保存も、「ma=F」から導かれます。

学校の教科書では、根本が分からないないまま先に進むので、難しい問題に当たったときに訳が分からなくなるのです。

「高校物理に、どこか違和感を感じている」鋭いあなたに、オススメしたいのが『新・物理入門』です。東進ハイスクールの、苑田先生の教え方に近い本ですね。(彼は参考書を出版していません)

骨が折れますが、これをやっておけば物理で周りと差をつけられますよ。

高校の範囲を超えている考え方でも、受験に役立つものは掲載されています。

例えば「相対運動方程式」。これを使えるかどうかで、2体問題の解きやすさが全然違うんですけどね。(2体問題は頻出です)

 

ただコスパを考えると、オーバーワークかなって気もします。
高校3年生の方にはオススメしません。

この本をやるよりも、先ほど紹介した『名門の森』や過去問で演習をしましょう。

現在1~2年生で物理を得意としたい方は、『新・物理入門』をオススメしておきます。(数Ⅲは必要です)

 

ただし高校のイメージによる解法を否定しているわけではありません。なんでもかんでも数式を当てはめればいいわけでもありませんからね。

イメージや図による解法と、数式による解法。問題によって簡単に解ける方を当てはめれば良いのです。

そのため『物理のエッセンス』も一読しておくことをオススメします。

 

また工学部を目指す方にもぴったりかと。

この本を読んで、うわっ… キモっ… と感じた方は、進路を考え直しても良いかもしれません。

大学ではもっと難しいことをやりますよ笑

この本を使う場合、演習には↓の本をオススメしておきます。

解法がテキストと同じなので、下手に他のテキストに浮気しない方が良いかと。

これが終わったら、過去問 or 『名問の森』へと進んでください。

 

受験では得意科目を持っていると強いです。

「簡単な問題を取りこぼさない事が大切」と言われます。

確かにそうですが、簡単な問題では周囲との差別化は難しいですよね。かといってすべての科目で難問を解けるようにするのは無理。

そこで得意科目を1つ作り、他の科目は周囲と同じくらい。+得意科目で周囲と差をつけるという戦略が有効です。

そして安心感も得られます。確実に高得点がとれる科目・失敗しない科目を作っておけば、点が安定しますから。

 

【注意】難しすぎる?【新・物理入門 & 問題演習】のレベルと使い方は? 偏差値65以上の大学に通う僕が、『新・物理入門』をレビューします。 一部の受験生から、強烈に支持される一方。「難しすぎる」…

物理を得意科目にしたいと考える方には、早い段階で『新・物理入門』で勉強することをオススメします。

湯川あやと
湯川あやと
ただ難しいので、覚悟はしておいて。「自身がある人だけ」チャレンジしよう。

 

レベル別|物理の【参考書&問題集ルート】

Juhasz-Imre/Canva

 

①物理を得意にしたい方

『新・物理入門』と『新・物理入門 問題演習』

この2冊でインプット&アウトプット。『物理のエッセンス』もチラ見しておくと良い。

⇒ 『名問の森』で演習(旧帝レベル)

 

②↑以外の方

『物理のエッセンス』でインプット & 『良問の風』で演習(MARCHレベル)

⇒ 『名門の森』で演習(旧帝レベル)

 

僕の【後悔】 & 第3のルート

 

湯川あやと
湯川あやと
集後記です。

 

僕は2つのルートを提示しました。

要は、インプット用の参考書の違いです。

『物理のエッセンス』か、『新・物理入門』か。

 

『新・物理入門』は、確かにオススメです。一部の受験生から、根強い人気がある参考書です。

しかし、この本は人を選びます。微分積分を使って「数式」から理解するもので、スグに得点にはつながりません。

ハイリスク・ハイリターンの参考書と言えるでしょう。

 

それに対し、『物理のエッセンス』は定番であり、スグに効果が表れる即戦力の参考書です

ローリスク・ミドルリターンといえますね。

 

「確実に、物理を得点源にしたい」人には、『物理のエッセンス』を強く勧めます。

僕は高1・2時に『物理のエッセンス』を行い、高3・浪人時に東進ハイスクールの苑田先生・『新・物理入門』で勉強しました。苑田先生も、数式による理解をさせる先生です。

 

そして僕は、東京大学を受験しました。

『新・物理入門』のおかげで、物理には自信があり、「物理」にかぎっては、かなり手ごたえがありました。

でも、結局は「不合格」です。

 

入試は、「総合力」での勝負なのです。

「物理」だけできても、合格はできません。

東大でいえば、物理の配点は 60/440点です。 とても少ないんですね・・

※しかも僕は、当初に予定していた「工学部」ではなく、商学・経済学系の学部へと進みました。物理の知識は、けっきょく役に立っていません。

 

僕が合格できなかった要因は、「俯瞰する力」でした。

高校生のころ、「湯川は、物理ができる」と思われていました。

友達に物理を「教えて!」と言われ、得意気でした。ますます物理に力を入れます。

でも結局、僕が物理を教えていた友人は「東大」に受かり、僕は不合格でした。めちゃくちゃ悔しいです。

 

もう1度言いますが、受験は「総合力」です。

物理の配点が60/440なら、割くべき労力は、50~70/440くらいが、正解なのです。

湯川あやと
湯川あやと
僕と同じ失敗を、しないでください

 

基礎が「大学レベル」にあるため、物理はつい時間をかけてしまいがちな科目だと思います。

やろうと思えば、いくらでも時間をかけられます。(しかも、問題演習ではなく、受験と直接に関係のないところに・・)

 

理科は物理+化学です。志望校にもよりますが、「労力に比べると配点は低い」ことが多いと思います。

『新・物理入門』や、東進の苑田先生の授業を、「短期間で」自分の血肉とする猛者が要ることは確かです。

でも僕は違いました。

血肉とするのに、多くの時間を要しました。

60/440の労力を割くべきところを、120/440くらい割きました。

本当に愚かです。

とはいえ、チャレンジしたことは、後悔していません。受験には失敗しましたが、失敗から多くを学んだと信じています。

 

『新・物理入門』には、ぜひチャレンジしてもらいたい。

でも一方で、勧めたくない自分もいる。

そんな微妙な気持ちなので、2つのルートを示しました。

 

「効率」を考えると、エッセンス ⇒ 問題演習の繰り返しがベストです。

ちなみに、東大理Ⅲに合格した友人は、高1でエッセンスを終わらせ、後はひたすら『名問も森』 + 過去問 を繰り返していましたよ。(参考までに)

 

ただ、もし僕が初学者の頃に戻れたなら、スタディサプリ物理で、勉強していたと思います。

物理は【最初のハードルが高い】からです。

参考書より、動画の方が理解しやすいのです。

 

今、すでに『物理のエッセンス』を持っている人は、それで構いません。

エッセンスで勉強してください。

 

もし「まだ物理に本腰を入れていない」のであれば、「スタディサプリ物理」もぜひ、検討してください。

「スタディサプリ物理」を、第3のルートとして、提案します。

関連>> 中野喜允さんの【スタディサプリ物理】はわかりにくい!?

 

※参考書で勉強するのも結構ですが、「動画」で勉強するという手段があることも、忘れないでください。

独学に不安がある。でも将来的には、難関大も視野にある。そんな初学者に、オススメです。

 

※このサイトは、【東大「不」合格者が教える、失敗しない大学受験】をコンセプトにしているので、僕の失敗談も書かせてもらいました。

良ければ、他の記事もご覧ください。

おしまい。

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