「化学」という科目の特徴と勉強法
報われやすい科目
好き嫌いはあるでしょう。
でもちゃんと勉強すれば、誰でも平均以上には届く科目です。
理由としては、理論と暗記のバランスが良いことにあります。
「暗記は得意だけど、計算が苦手・・」という人でも、無機・有機は得点源にできるはず。
また小問に細かく分かれることもあり、部分点も取りやすい。
そのため、得点が安定します。
勉強して損は無い、報われやすい科目です。
食わず嫌いをせず、ぜひ頑張ってください。
勉強法の注意
初学者に注意してほしいのが、「理論・無機・有機」で雰囲気がガラッと変わること。
理論は計算力、無機は暗記力、有機はパズルゲーム、といった感覚を持っておくと良いでしょう。
僕の経験を話すと、無機で挫折しました。
理由は、勉強法が分からなかったことです。
「理論 ⇒ 無機」で、雰囲気が変わります。
一気に「暗記」色が強くなるので、戸惑ったのです。
その急激な変化に、ついていけませんでした・・
とはいえ、それほど身構える必要もありません。
「問われる能力が、異なる」ことを前もって知っておけば、対応可能だと思います。
学習する順番
理論 ⇒ 無機(基礎のみ) ⇒ 有機 ⇒ 無機(細かい部分)
独学するならば、この順番がオススメです。
無機の細かいところは、直前に詰め込めばOKです。
実は無機の細かい部分は、国公立ではあまり問われません。(大学によります)
無機の問題のように見えても、実は半分くらいは理論との融合だったりします。
単なる暗記能力を、大学側は求めていないからでしょう。
また有機もよく問われます。
「パズルゲーム」という性質上、学生の「基本的能力」をみるのに、都合が良いからだと思われます。
有機も、理論とよく混ざって出題されます。
やはり、理論はすべての基礎だといえますね。
以上より、力を入れるべきは「理論 >= 有機 > 無機」となります。
もちろん大学によって大きく異なるので、過去問の分析は必須ですよ。
参考書&問題集ルート
インプット用の参考書
まず紹介するのが、大学受験Doシリーズ。ただし、僕は使用していません。
著者である鎌田先生の授業を、東進ハイスクールで受けていましたので、強くオススメしておきます。
友人が持っているのを見たところ、内容は大きくは違わないようです。
鎌田先生の、授業の特徴はこのようになります。
・丸暗記にならない
・納得しながら前に進むことができる
「とりあえず暗記」となりがちな化学です。
しかし丸暗記では、難しい問題に対処できません。
初学者のうちから、「納得しながら勉強しているか」が、後になって大きな差となります。(化学にかぎった話ではありませんが)
初学者の方は、学校の授業と並行して使っても良いでしょう。
本当の初学者の方は、↓の問題集もオススメです。
少し簡単すぎるくらいなので、初学者にはちょうど良いでしょう。
著者は同じく、鎌田先生です。
重要問題集 : 定番の問題集
まずはコレをしっかりやりましょう。
学校が配布することも多いかと思います。それだけ広く、支持されている問題集です。
毎年、改訂版が出るので、最新版を買ってくださいね。
(毎年改定されるほど、需要があるってことですよ。)
皆がやっている問題集です。
ということは、コレさえやり込めば、平均点はとれるのです。
受験で大事なのは、普通の問題を、確実に得点すること。
化学が苦手な方は、コレ1冊やり込むだけでも十分だと思います。
名前の通り、”重要問題”ばかりが揃っています。
ただし無機の一部では、少しマニアックな知識も問われています。
1周目は飛ばしても良いでしょう。
標準問題精巧 : 厳選された良問ぞろい
超!!厳選されてる、良問ぞろいです。
またしても、著者は鎌田先生。
レベルは少し高め。旧帝大レベルです。
解説が「問題集の中で1番」といっていいほど充実していて、分かりやすいです。
難しいですが、理解には困らないでしょう。
問題・解説編に分かれていて、切り離すことができますが、解説編の方がずっと分厚いほどです。
問題数は100問程度と、少な目です。
そのためコレ1冊だけでは、心もとない。
レベルも高いですし、先に『重要問題集』を終わらせた方が無難です。
ただ超良問ばかりなので、ぜひチャレンジしてもらいたいです。
僕は3周しました。
ここまで来た人は、基礎は出来ている人です。「3周」といっても、さほど苦にはならないはず。
最後に:あれこれ手を出さない
時間は限られています。
上記で紹介したくらいの分量が、限界かと思います。
あれこれ手を出しても、実力はつきません。中途半端になるだけです。
まずは1冊仕上げることに、注力してください。
ちなみに、『新演習』はオススメしません。
東大理Ⅲに受かった友人でも、「難しすぎる」と言っていました・・
コメント