本記事では、多くの受験生から愛され続けてきた名書、『微積分 基礎の極意』をご紹介。
薄い本ですが、この1冊だけやれば、大学入試の微積は8割カバーできます。
この記事では、『微積分 基礎の極意』について
- どこが良いのか?
- レベルは?
- 勉強法は?
などを、偏差値65以上の大学に通う僕が、レビューしていきます。
数Ⅲ微積は、1番の「得点源」!?
微積の特徴をまとめると、、
- 頻出
- 点が伸びやすい
となります。
理系の学部を受験する場合、1年に1問は「必ず」出題されます。
その上、実は点数も伸びやすいんです。
たしかに最初は「難しい」と感じるでしょう。
計算量が多く、最初は計算だけで手一杯。「応用問題なんて解けるようになるのか?」と不安に感じるかもしれません。
でも慣れてしまえば、後は楽です。
実は数ⅠⅡよりも、ずっと点数は稼ぎやすいです。
多くの先輩方も、そう言っていますよ。
『微積分 基礎の極意』のレベルは?
中級レベル
タイトルに「基礎の極意」とありますが、あくまで「大学入試の基礎」って意味です。
- 初めて数Ⅲの微積を勉強する
- 計算に不安がある
人には、オススメできません。
この本の第1部には「計算力のチェック」がありますが、レベルは比較的に高めです。
「置換積分?なにそれ?」というレベルの方は、『微積分 基礎の極意』はオススメしません。内容が全く理解できないでしょう。
レベル感は、「チャート式の次にやると、ちょうど良い」感じです。
- 微積分の点数が、伸びなくなった
- 1通り勉強したけど、入試対策はまだ早い
- 「計算はできる」けど、応用問題が解けない
って人にオススメです。
到達レベルは、~旧帝大、早慶、医学部です。
この本を完璧にした後なら、過去問もスラスラ解けます。
初学者はどうすればいいか?
まずは微積の基礎を、1通り終わらせてください。それから、『微積分 基礎の極意』に取り組みましょう。
チャート式でも良いですし、黄色本から始めてもよいです。
ただし「参考書」での独学が苦手って人が、一定数いると思います。
特に数Ⅲは、最初のうちは面白さが理解できず、モチベが上がらないかもしれません。
そういった人は、動画で勉強するのがオススメです。
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『微積分 基礎の極意』の特徴
基本情報
出版社 | 東京出版、大学への数学シリーズ |
---|---|
著者 | 栗田 哲也, 福田 邦彦, 坪田 三千雄 |
ページ数 | 128p |
大きさ | A4版 |
出版社は、「大学への数学」「高校への数学」シリーズで有名な、東京出版です。
当サイト「失敗しない大学受験」では、東京出版の『ハッとめざめる確率』を紹介しています。
関連 >> 数学|『ハッとめざめる確率』のレベルと使い方は?『合格る確率』とどっちがオススメ?
必要最低限!
ページ数は少なく、厚さも8mmくらい。
ケース付きのiPadと比較して、この薄さです。
メインとなる第3部の問題数は、全部で64問しかありません。
たしかに、演習量は少なくなりますが、その分クオリティが高いです。
「ただの作業」的な問題は1つもなく、すべて「学びがある」問題ばかりです。
無駄がありません。効率がよいです。
たしかにコレ1冊では、演習量が不足するでしょう。
が、先程も言いましたが、微積分は出題されやすい分野。
なので、あなたの志望校も、微積をたくさん出しているはず。
過去問を研究していく過程で、演習量は十分に確保できます。
『微積分 基礎の極意』の使い方は?
第1部 計算力のチェック
少々レベルは高めです。
教科書レベルは終えてから、取り組んでください。
それでも最初は、意外と難しく感じるでしょう。
↑写真のように、<>内に目安の制限時間が、書いてあります。
<1回目 → 2回目>と、2回分の制限時間が、書かれています。時間を測って解くと、効果的です。
この「計算力チェック」は、優秀です。1通りの「見逃しがち」な計算を、網羅しています。
計算力に不安を感じたら、ここを復習してください。
僕は大学に入ってからも、1度復習しました。
受験が終わっても、『微積分 基礎の極意』は捨てずに手元に置いときましょう。
第2部 手筋, 常識, 落とし穴
第2部では、ぜひ使いこなしたい有力な手法、誰もがつまずく落とし穴、意外に知られていない常識など約200ポイントを、1ページあたり4つから5つ、短い文章(及び式)にまとめました。
先に第3部をやった方が、効率がよいです。
第2部は問題というより、「手筋の辞書」といった感じ。
最初から読み込んでも、よく意味が分からないはずです。
なので第2部は、ひとまず飛ばしてください。
ただし第3部を終えたら、1通り目を通すことをオススメします。重要度別に☆がついているので、勉強しやすいですよ。
☆☆だけは、理解した方がよいと思います。
あとは定期的に、第2部を「流し見」しましょう。
見直すたびに、新たな発見が、あるはずですよ。
第3部 有名問題, 典型問題の解明
第2部までをもとに、大学入試で何度も出題された有名問題, 典型問題のポイントを解明します. ここをマスターすれば、大学入試の微積分の問題の8割方は, すぐ方針が立つようになるでしょう。
第3部には、「学びがいのある良問」が、全部で64問あります。
数が少ない分、1つ1つは内容が濃いです。
中途半端にせず、完璧に理解してください。
間違えた問題は、できるようになるまで繰り返しましょう。
白・黒の2色刷りなので、色ペンが映えます。
特に「青ペン」が記憶に残りやすいそうなので、オススメです。
気づいたこと、感じたことを、自分の言葉で書き込むと効果的です。
(字が汚くて申し訳ない)
「学びを、自分の言葉にする」と記憶に残りやすいことが、研究でも分かっています。
積極的に、書き込みをしてください。
『微積分 基礎の極意』が終わったら
もちろん、微積の参考書をやってもOKです。頻出なので、微積は、いくら勉強しても損はありません。
ただ「時間」の問題があります。他の教科のことも考えると、微積対策はこの1冊でも十分です。
どうしても勉強したい場合は、先ほどもご紹介した、スタディサプリがおすすめです。
関連 >>わかりにくい?【スタディサプリ数学】のレベルとみんなの声
次は、他の分野の勉強に移りましょう。
数学の参考書は、↓記事でまとめています。自分の得意・不得意に合わせて、参考書を選択してください。
まとめ記事 >>【センス不要】理系の数学におすすめの勉強法&参考書ルート【大学受験】
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